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文字。 .Cm c , d , i , n , p , s , および .Cm u 変換の場合、このオプションは効果を発揮しません。 .Cm o 変換の場合は、数値の精度が上がり、 出力文字列の最初の文字が 0 になります (明確な精度の 0 で 0 が出力される場合を除く)。 .Cm x 変換と .Cm X 変換の場合は、0 以外の結果の前に文字列 .Ql 0x .Cm ( X 変換の場合は .Ql 0X ) が付きます。 .Cm e , E , f , g , および .Cm G 変換の場合は、小数点以下がなくても小数点が結果に常に含まれます (通常の場合、小数点以下がある場合にかぎり、 変換結果に小数点が付きます)。 .Cm g および .Cm G 変換の場合は、後続の 0 が通常の場合のように結果から削除されません。 .It .Cm 0 (ゼロ) 文字のパディングを指定する。 .Cm n 変換を除くすべての変換では、 変換値の左に空白ではなく 0 が付きます。数値変換 .Cm ( d , i , o , u , i , x , および .Cm X ) で精度が指定されている場合、 .Cm 0 フラグは無視されます。 .It 負のフィールド幅を示す .Cm \- フラグは変換された値がフィールド境界の左で揃えられる事を示します。 .Cm n 変換以外では、変換値の左に空白か 0 が付くのではなく、 変換値の右に空白が付きます。 .Cm \- と .Cm \&0 を両方とも指定した場合は .Cm \&0 が無効になります。 .It 空白。符号付き変換 .Cm ( d , e , E , f , g , G , および .Cm i ) で作成される正の数値の前に空白が残ります。 .It .Cm + 文字。符号付き変換で作成される数値の前に常に符号が付きます。 .Cm + と空白を両方とも指定した場合は空白が無効になります。 .El .It 任意の 10 進数文字列。最低フィールド幅を指定します。 変換値の文字数がフィールドの幅より少ない場合は、左に空白が付いて (左揃えフラグを指定した場合は右に空白が付いて) フィールドの幅に合わせられます。 .It ピリオド .Cm .\& の次に任意の数字文字列が続く形式の精度。 数字文字列を省略した場合、精度は 0 になります。 .Cm d , i , o , u , x , および .Cm X 変換では、この精度の最低桁数が出力されます。 .Cm e , E , および .Cm f 変換では、小数点以下にこの精度の桁数が出力されます。 .Cm g および .Cm G 変換では、この精度の最大有効桁数が出力されます。 .Cm s 変換では、この精度の最大文字数が文字列から出力されます。 .It オプション文字 .Cm h 。後の .Cm d , i , o , u , x , および .Cm X 変換が .Vt short int 引数か .Vt unsigned short int 引数に対応すること、または後の .Cm n 変換が .Vt short int 引数のポインタに対応することを指定します。 .It オプション文字 .Cm l (小文字の L)。後の .Cm d , i , o , u , x , および .Cm X 変換が .Vt long int 引数か .Vt unsigned long int 引数のポインタに適用されること、または後の .Cm n 変換が .Vt long int 引数のポインタに対応することを指定します。 .It オプション文字 .Cm ll (小文字の L が 2 つ)。後の .Cm d , i , o , u , x , および .Cm X 変換が .Vt long long int 引数か .Vt unsigned long long int 引数に対応すること、または後の .Cm n 変換が .Vt long long int 引数のポインタに対応することを指定します。 .It オプション文字 .Cm q , 。後の .Cm d , i , o , u , x , および .Cm X 変換が .Vt quad int 引数か .Vt unsigned quad int 引数に対応すること、または後の .Cm n 変換が .Vt quad int 引数のポインタに対応することを指定します。 .It オプション文字 .Cm L 。後の .Cm e , E , f , g , および .Cm G 変換が .Vt long double 引数に対応することを指定します。 .It 適用する変換の型を指定する文字。 .El .Pp フィールド幅か精度、またはその両方は、アスタリスク .Ql * 、または数字文字列の代わりに 1 つ以上の 10 進数と .Ql $ が続くアスタリスクで指定できます。この場合、 .Vt int 引数はフィールド幅か精度を提供します。 負のフィールド幅は、 正のフィールド幅が続く左揃えフラグとして扱われます。 負の精度は、欠落しているものとして扱われます。 1 つの書式命令に位置引数 (nn$) と位置以外の引数が混在している場合、 結果は未定義になります。 .Pp 変換指示子とその意味は次のとおりです。 .Pp .Bl -tag -width "diouxX" .It Cm diouxX .Vt int 引数 (または適切な可変引数) が、符号付き 10 進 .Cm ( d と .Cm i ) 、符号なし 8 進 .Pq Cm o 、符号なし 10 進 .Pq Cm u 、符号なし 16 進 .Cm ( x と .Cm X ) に変換されます。 .Cm x 変換には文字 .Cm abcdef 、 .Cm X 変換には文字 .Cm ABCDEF が使用されます。 精度は、出力する最低桁数を指定します。 変換値で少ない桁しか必要ない場合は、 左に 0 が付きます。 .It Cm DOU .Vt long int 引数が、符号付き 10 進、符号なし 8 進、符号なし 10 進に、 それぞれの形式が .Cm ld , lo , および .Cm lu であるかのように変換されます。 この変換文字には問題があるので、最終的には出力されません。 .It Cm eE .Vt double 引数が丸められ、 .Oo \- Oc Ns d Ns Cm \&. Ns ddd Ns Cm e Ns \\*[Pm]dd のスタイルに変換されます。 小数点以上は 1 桁で、小数点以下の桁数は精度と等しくなります。 精度が指定されていない場合は 6 が仮定されます。 精度が 0 である場合、小数点は出力されません。 .Cm E 変換では、文字 .Cm E .Cm ( e ではない) が使用されて指数が導入されます。 指数には、最低 2 桁が常に含まれます。 値が 0 である場合、指数は 00 になります。 .It Cm f .Vt double 引数が丸められ、 .Oo \- Oc Ns ddd Ns Cm \&. Ns ddd , のスタイルで 10 進に変換されます。 小数点以下の桁数は、精度指定に等しくなります。 精度が指定されていない場合は 6 が仮定されます。 精度が 0 である場合、小数点は出力されません。 小数点が出力される場合は、小数点以上に最低 1 桁が出力されます。 .It Cm gG .Vt double 引数が、スタイル .Cm f か .Cm e .Cm ( G 変換の場合は .Cm E ) で変換されます。精度は有効桁数を指定します。 精度が指定されていない場合は 6 が仮定されます。 精度が 0 である場合は 1 として扱われます。 変換後の指数が -4 より小さいか精度以上である場合は、スタイル .Cm e が使用されます。 後続の 0 は、結果の小数部から削除されます。 小数点は、小数点以下に最低でも 1 桁ある場合に出力されます。 .It Cm c .Vt int 引数が .Vt unsigned char に変換され、変換された文字が出力されます。 .It Cm s .Vt char * 引数が、文字型の配列を指すポインタ (文字列へのポインタ) とみなされます。 配列の文字は、最後のヌル文字まで出力されます ( .Dv NULL 文字は出力されません)。 精度が指定されている場合、指定された数以上は出力されないので、 .Dv NULL 文字は必要ありません。 精度が指定されていない場合、 または精度が配列のサイズ以上である場合、 配列の最後にはヌル文字が必要です。 .It Cm p .Vt void * ポインタ引数が、16 進で .Ql ( %#x か .Ql %#lx でのように) 出力されます。 .It Cm n これまでに出力された文字数が、 .Vt int * ポインタ引数 (または可変ポインタ引数) が指定する整数に保存されます。 引数は変換されません。 .It Cm % .Ql % が出力されます。変換される引数はありません。 完全な変換指定は .Ql %% です。 .El .Pp フィールド幅が存在しない場合、またはフィールド幅が小さい場合でも、 フィールドは切り捨てられません。変換結果がフィールド幅より大きい場合、 フィールドは変換結果を収容できるようになるまで拡張されます。 .Sh 例 .Fa weekday と .Fa month が文字列へのポインタである場合に .Dq Li "Sunday, July 3, 10:02" という形式で日付と時刻を出力する場合: .Bd -literal -offset indent #include fprintf(stdout, "%s, %s %d, %.2d:%.2d\en", weekday, month, day, hour, min); .Ed .Pp \*(Pi を小数第 5 位まで出力する場合: .Bd -literal -offset indent #include #include fprintf(stdout, "pi = %.5f\en", 4 * atan(1.0)); .Ed .Pp 128 バイトの文字列を割り振り、そこに出力する場合: .Bd -literal -offset indent #include #include #include char *newfmt(const char *fmt, ...) { char *p; va_list ap; if ((p = malloc(128)) == NULL) return (NULL); va_start(ap, fmt); (void) vsnprintf(p, 128, fmt, ap); va_end(ap); return (p); } .Ed .Sh 関連項目 .Xr printf 1 , .Xr scanf 3 .Sh 規格 .Fn fprintf , .Fn printf , .Fn sprintf , .Fn vprintf , .Fn vfprintf , および .Fn vsprintf 関数は、 .St -isoC に適合しています。 .Sh 歴史 .Fn asprintf 関数と .Fn vasprintf 関数は、 .Tn GNU C ライブラリに追加されました。これは、 .Fx 2.2 で .An Peter Wemm Aq peter@FreeBSD.org によって実装されましたが、 .Ox 2.3 では後に .An Todd C. Miller Aq Todd.Miller@courtesan.com のシステムで置き換えられました。 .Sh バグ 変換形式 .Cm \&%D , \&%O , および .Cm %U は標準的ではなく、下位互換性を保つために提供されています。 .Cm %p 形式に ( .Cm 0 フラグか精度を指定することで) 0 をパディングすること、 .Cm %n 変換と .Cm %p 変換で .Cm # フラグを指定すること、 .Cm %Ld のような無意味な組み合わせは標準的でありません。 このような組み合わせは避けてください。 .Pp .Fn sprintf と .Fn vsprintf では無限に長い文字列が仮定されるので、 呼び出し側では実際の空間を オーバフローしないように注意する必要があります。 オーバフローしないことを保証することは困難です。 安全のため、代わりに .Fn snprintf インタフェースを使用してください。 残念ながら、このインタフェースは移植できません。